精神保健福祉士とは

どんな仕事？

精神保健福祉士とは、メンタルヘルス関連で困っている本人・家族・企業などに対して、心理・福祉・福祉制度・医学・社会学の様々な知識と経験を活用し、本人や家族に対して、主に生活の困りごとなどについて、面接・制度紹介・グループワーク・コミュニティーを組織するなどを行う職業です。

精神保健福祉士は、ソーシャルワーカーの下位分類の職業名であり、日本においては、介護福祉士、社会福祉士が存在しております。ちなみに、社会福祉士と介護福祉士は１９８７年に国家資格化、精神保健福祉士は１９９７年に国家資格化されました。このことから、日本の精神保健福祉は他の先進国からも後れを取っていることがうかがえます。ちなみにこれらの国家資格は名称独占の資格であり、つまり精神保健福祉士と名乗らなければ業務を行うことができます。

ただし、病院など、医療保険制度に絡むような場合、精神保健福祉士の国家資格がなければ、病院にお金が入らないということがございますので、病院やクリニックの求人においては、精神保健福祉士と限定されているところが多いです。しかし福祉施設に関しては、資格がなくても雇用をしてくれるところもあります。

どこで働くの？

精神保健福祉士の活躍の場は多岐にわたり、医療現場、グループホームや地域活動支援センターや就労移行支援施設、就労継続支援A型B型などの福祉施設、社会復帰調整官といった司法の現場、など年々と活躍の場を広げています。近年では企業のメンタルヘルス問題からEAPやリワーク（復職支援）といった分野の需要が拡大しています。求人は国家試験が終わる１月から３月までが多いです。

精神保健福祉士の給与について

精神保健福祉士の仕事については、感情労働でもあり、ストレスのたまる仕事でもあります。ただしその大変さにもかかわらず平均給与は大きな病院については４００万円台、それ以下のクリニックなどについては３８０万円台と一般的なサラリーマンよりも低いです。学校ではお金よりもやりがいとよく言われます笑

対人支援に興味がある人はとっておいてもよいかも？

国家資格の試験は科目がとても多いですがどれも各科目間でつながりがあり、実際の科目数に比べて覚えることはそんなに多いほうではないです。試験自体はマーク式です。しかし２つ選べという問題が出題されるなど段々と難しくなっていく傾向にあります。しかし、過去問を利用したアプリやワークブックという参考書などがありますので勉強についてはやりやすいです。

それとは別に３０日間の実習があります。１５日間は医療機関、１５日間は福祉機関でございます。筆者は１５日間は精神科の大きい病院、１５日間は地域活動支援センターで実習を行いました。

患者様・クライエントに感謝されるのは確かにうれしいですし、やりがいのある職業ですよ。

勉強法については後日紹介できればと思います。